シリコンゴムの耐寒性は?
-100℃でも耐えられ、固くならない優れた素材。
シリコンゴムはどのぐらいの低温に耐えられるのか、一般のゴムと比較して熱にも強く、低温にも強い。「耐寒性」も優れた特性のひとつです。
Question 1
シリコンゴムは、低温ではどうなるんですか?
Answer
シリコンゴムは一般のゴムと比較して低温でも抜群の性能があります。他の有機物質で耐えられないような低温の状況下でも、本来の性質を維持できます。シリコンオイルやシリコンゴムの素材でも同様です。どうして低温で固くならないのか?それはシリコンの基本構造、原子の配列によるものです。シリコンの分子構造が螺旋状で、骨格となる主鎖はケイ素原子と酸素原子が強固に結合していますが、原子と原子の間隔が長く結合角度も大きいため、原子同士が動きやすい構造になっています。だから硬くならないのです。
Question 2
シリコンゴムの限界温度は何度ですか?
Answer
一般的に-40℃?-55℃です。-100℃までのシリコンゴムも製造可能です。-70℃位の素材は有機系でも製造可能ですが、シリコンゴムの持つ耐熱性、耐寒性の両面の特性は困難です。
また製造にあったってはコストがかかります。低温、高温の耐久性を両立さる素材はシリコンが優れた素材です。
Question 3
-100℃で耐えられる製品はどんなものがあるのですか?
Answer
ドライアイスは-78.9℃。ドライアイス専用の冷蔵庫のドアのパッキンにはシリコンゴムは最適です。一般の有機系ゴムは-30℃?-40℃で硬くなってしまい、隙間ができて役に立ちません。また隣に高温になるモーターなどがあると、耐寒性と耐熱性の両立が必要不可欠です。シリコンゴムはこうした分野でその素材の性能を発揮します。
代表的な例として自動車があります。エンジンの周辺の部材は高熱、寒冷地での使用に耐えられなければなりません。シリコンゴムはそのメインの素材のひとつとして活躍しています。